ビオニュース~園芸高校の森の主~
2020年8月26日の朝、環境緑化科温室で園芸高校では実に50年ぶりとなる(1968年本校生物部発行誌「ひいらぎ」)ニホンヒキガエルの成体が発見されました。
ニホンヒキガエルは体長7~18㎝ほどの大型のカエルで大阪府のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
大阪府内でもかつては平地でもごく普通に見られ、人々からガマやガマガエルと呼ばれる馴染みの深いカエルでしたが平野部の森林や緑地の減少などにより、近年では山間部に多いカエルになってしまいまいた。
発見された個体は体長11㎝のメスで、散水中の温室内で座っているのが先生に発見されました。
先生いわくあまりに堂々として動かないので生徒が持ってきたカエルの置物じゃないかと疑ってしまったそうです。今までも温室周辺で目撃されなかったニホンヒキガエル。
いったいどこからやってきたのでしょうか。
そんなどこからやってきたか分からない貴重なカエルをどうするか、私達は迷いましたが結果実習庭園の比較的安全で水がある場所に逃がすことにしました。
再開してこの個体と分かるように個体識別のための腹部の写真を撮っておきました。
逃がしてから観察を続けると逃がしてすぐはあまり動かず心配でしたがしばらくしてから自ら草の中に入っていきました。
今後の調査などで元気な姿のヒキガエルに再開できることを願っています。
環境緑化科 ビオトープ部 ウシガエル食性調査班