ヒメボタル復活プロジェクト活動報告
ヒメボタルというホタルをご存知ですか?
蛍といえば梅雨頃に川辺で幻想的に飛んでいる様子をイメージする方も多いと思いますが
ヒメボタルは山の中の、林や草地に住んでいます。
また、光り方にも違いがあり、ゲンジボタルやヘイケボタルはパーッ、パーッと光りますが
ヒメボタルはピカ、ピカ、ピカと光ります。
大阪府ではヒメボタルとヘイケボタルは準絶滅危惧種に指定されており、このままでは絶滅する恐れのある昆虫です。
そこで、園芸高校環境緑化科ビオトープ部ではヒメボタルの復活プロジェクトを行っています。
主な活動は飼育による個体数増加とビオトープ作りによる生息地の増加です。
飼育:ピリンカップに、吸水性スポンジを敷き、落ち葉を入れ飼育しています。
飼育:飼育ケース内のヒメボタルが餌の陸生貝を食べている様子。貝殻を割ってから与えています。
飼育:顕微鏡によるヒメボタルの幼虫の拡大写真。
ビオトープ:餌の陸生貝を探している様子。朽ち木の下に陸生貝がいます。
どこに陸生貝がいるか探してみてください。2匹います。
こちらの写真はヒメボタルを放つために研究しているビオトープにて撮った一枚の写真です。
ヒメボタルの幼虫は陸生貝を食べるのでビオトープ部では陸生貝が元気に住める環境の研究に力を入れています。
このビオトープ地には初めは陸生貝は生息していませんでした。陸生貝を放流し、研究を重ねついに、陸生貝の子供を確認することができました。
ビオトープ地で陸生貝が少しずつ増えているとわかった瞬間です。
答えはここです。皆さんわかりましたか?
写真左側の陸生貝は5mm、右側は3mm程度の小さな生物です。最初は探すのに苦労しますがコツを掴めば簡単に見つかります。
コツコツと地道な活動が多い研究ですが、
ヒメボタルを含めた野生生物が少しでも住みやすい環境を目指してこれからも研究を続けていきます。